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研究の概要

食事・運動療法、薬物療法を駆使した集約的な治療は、糖尿病患者の合併症の発症・進展リスクを低減することが報告されているが、依然として合併症に対する残余リスクは高く、新たな介入法の開発が期待されている。 糖尿病という疾患の特性上、患者の行動変容が治療介入効果の発現に重要であることが知られており、電話カウンセリングや対面式の生活療養指導の有用性の報告が見られる。いくつかの臨床研究において、 モノのインターネット(Internet of Things; IoT)を用いた自己モニタリングにより患者の行動変容を促進し、血糖コントロールの改善が認められることが報告されているが、いずれの研究も症例数が少なく、また観察期間も短いため、 IoTの有用性を証明できる質の高い臨床研究が必要とされていた。 本研究は日本糖尿病学会主導のもと、糖尿病患者を対象とし、①ウェアラブル端末等から取得した健康データをもとに、アプリケーションからのメッセージ等による介入を行い、患者が行動変容を促進できるか、血糖コントロールの改善効果が得られるかを科学的かつ統計的な根拠をもって証明する介入研究(臨床研究フィールド)、 ②新たなサービスモデルの開発につながる探索的な研究(サービスモデル研究フィールド)を実施し、医学的・科学的なエビデンスの創出を目指す。 経済産業省平成27年度補正予算「IoT推進のための新産業モデル創出基盤整備事業(企業保険者等が有する個人の健康・医療情報を活用した行動変容促進事業)」において作成された「健康情報等交換規約定義書」(交換規約) を活用し、①および②のフィールドから得られたデータを共通データベースに蓄積し解析することにより、糖尿病の予防や健康改善に資する因子を見出し、行動変容サービスの高度化につながる人工知能(Artificial Intelligence;AI)アルゴリズムの開発を目指すとともに、本研究で得られた成果を社会に普及、浸透させるための方策を検討する。 本研究の実施により、糖尿病患者の生活習慣改善意欲の向上、行動変容を促進し、血糖コントロール改善が期待される。共通データベースの構築および行動変容につながる健康データ等の基礎的なアルゴリズムの開発が可能となる。 IoT活用による糖尿病管理法の開発は患者の生活習慣指導にかかる人的・経済的な負担の軽減に貢献でき、糖尿病療養指導士など糖尿病にかかわる医療職の適正配置が実現可能となる。共通データベースに収集されたデータを活用し、 患者の行動変容につながる基礎的アルゴリズムの開発に成功すれば、患者個別のテーラーメイド医療・保健指導法の開発につながる可能性がある。

研究の目的

糖尿病等の生活習慣病領域において、各個人の生活習慣や行動をいかに効果的に変容させられるかが大きな課題である。本研究は、健診データおよびウェアラブル端末等から取得した健康データを患者が自己活用することにより、行動変容の促進や生活習慣病の改善効果が得られるかを科学的かつ統計的な根拠をもって証明する介入研究を実施する。 具体的には、2型糖尿病患者を対象に、活動量・体重・血圧等を日々取得しながら、アプリケーションからのメッセージ等による介入で、患者の行動変容やHbA1c等の改善効果について検討する。 本研究では、機器メーカー毎に形式が様々であった健康データ等を統合的に収集し、データの流通や利活用が可能となる環境を整備するために、経済産業省 平成27年度補正予算「IoT推進のための新産業モデル創出基盤整備事業(企業保険者等が有する個人の健康・医療情報を活用した行動変容促進事業)」で作成された交換規約を改訂・活用する。 さらに、AIを活用し、糖尿病の予防や健康改善に資する因子あるいはその組み合わせを見出し、個人の行動変容や糖尿病の予防、管理、改善を促すアルゴリズムの開発を目指す。 なお、臨床研究フィールド及びサービスモデル研究フィールドで収集したデータが改定版「健康情報等交換規約定義書」(交換規約)により標準化可能であることを検証するとともに、標準化されたデータを蓄積した共通データベースが汎用的なナレッジデータベースとして有用であることの探索的な研究を行う。

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